音 信 普 通⑤
ながさき音楽便り⑤
音 信 普 通
今年は9月になっても、ずっと暑い日が続き、なかなかエアコンのスイッチが切れません。やはり長崎は、くんちの頃までは涼しくならないのでしょうか。さて、いよいよ音楽祭が近づいてきました。長崎市周辺小中学校へのチラシ配布も終わり、イベントの宣伝を兼ねたプレコンサートや、テレビ・ラジオでのPRも始まりました。
「どこかが違う秋」
先日スーパーで買い物をしていたら、松茸ごはんや、栗ごはんが簡単につくれる、「炊き込みご飯の素」が売っていました。食卓は、やはり秋ですね。この季節になると思い出す歌があります。
ずっと昔に「NHKみんなのうた」で流れていた曲、『どこかがちがう』です。作詞は若谷和子、作曲はいずみたくという、おなじみのコンビ。ノートをパタンと閉じて外を見ると、いつもと変わらない風景だけど、何かが違う。八百屋に目立ってみかんが増え、そして今年初めて栗ご飯を食べた。そうだ、秋になったんだ、子どもの目から見た季節の移り変わりが、かわいらしく描かれています。
今年で放送開始50周年を迎えたみんなのうた。私が小学生の頃は、良くみんなのうたを聞いていました。知らない外国の曲に、日本語がついて紹介されたり、季節の歌があったり、お国めぐりシリーズでは、日本の美しい風景も紹介されていました。楽譜が出版されると、すぐに買ってきて、私が伴奏を弾き、4才年下の妹が歌う。兄妹二人ともピアノを習っていたので、普段の音楽の勉強は、バッハやモーツァルトやベートーヴェン。ですから、みんなの歌で使われているリズムや和音は、とても新鮮でした。マダム・バタフライもカラオケも苦手な私が、信州の実家の洋間で、妹と一緒に「ノートをパタン、外を見る!」なんてやっていたのですから、もしかしたらいい時代だったのでしょう。
「たのシックフェスティバル」を企画した時から、子ども時代の洋間でのシーンが脳裏にありました。難しいクラシックではなくて、温かみのある、手で触れることができる音楽を、気軽に楽しめるような音楽イベントはできないだろうか。例えば、兄弟が連弾をする、お父さんのサックスに女の子が伴奏をする、おばあちゃんが孫娘のピアノ伴奏で、なつかしい唱歌を歌う。そんなほのぼのとした音楽シーンをつくり出したいと思っていました。
昨年も大好評をいただいた「たのシックフェスティバル」。今年も、10月の1日、2日は、ブリックホール界隈に、音楽が溢れます。ホールエントランスや、広場でのミニコンサート。練習室やスタジオで開催される、ワークショップ。ハウステンボスから、ストリートオルガンもやってきます。バルーンも、ストーンも、シャボン玉も、ヘングレも、それにカクテルもあります。
さらに今回は、どちらかというと、家庭では粗大ゴミのように肩身が狭いお父さんたちが大活躍。「おやじバンド」や「おやじコーラス」もあります。また、恒例の楽器体験やハンドベル体験に加え、箏や尺八の体験教室もあります。どこかが違う、そんな秋の1日を過ごしていただけたらと思っています。
2011年9月17日
長崎県音楽連盟運営委員長
堀内 伊吹


